本コンテンツでは、関節リウマチの病態機序における滑膜線維芽細胞の関与やIFN-γの役割について、代表的な研究結果と共に3回にわたってご解説いただきます。
第1回は、関節リウマチの滑膜繊維芽細胞におけるオートファジーとIFN-γの役割についてです。

ondemand_video動画[9分13秒]
演者
加藤 将 先生
北海道大学病院 リウマチ・腎臓内科 講師

●オートファジーと抗原提示

オートファジーの機能には、原始的な「自食」の機能だけでなく抗原提示への関与があります。細胞内に存在する抗原を、オートファゴソームで包み込んで分解し、その一部をMHCクラスⅡ分子を介してCD4陽性T細胞に抗原提示します。

オートファジーと抗原提示

●滑膜細胞の網羅的解析

2019年に報告された滑膜細胞の網羅的解析によると、関節リウマチの滑膜線維芽細胞はIFN-γの刺激を強く受けていたということが示唆されました。また、IFN-γの産生場所についても解析がされ、IFN-γをコードする遺伝子はCD8陽性T細胞で多く発現していました。

滑膜細胞の網羅的解析