関節リウマチとJAK-STAT経路について、海外の第一線で活躍されている専門医に解説いただくシリーズです。サイトカイン・シグナル伝達により活性化されたJAKは、STATを動員して活性化し、STATは核内に移行します。核内に移行したSTATは、様々な遺伝子の発現を調節し、細胞の挙動・機能を変化させます。関節リウマチでは、これらの変化により炎症が促進され、さまざまな病態が引き起こされます。今回は、この機序についてPaul Emery先生(University of Leeds, UK)にご解説いただきます。
ondemand_video動画[3分15秒]
演者
University of Leeds
Dr. Paul Emery

目次

  • JAKがサイトカイン・シグナル伝達を仲介する機序【0:00】
  • サイトカインのシグナル伝達【0:20】
  • 主なJAK依存性サイトカイン【1:18】
  • IL-6【1:26】
  • IL-21【1:55】
  • GM-CSF【2:15】
  • I型・II型サイトカイン【2:39】
STATによる遺伝子発現の調節

JAKが仲介したサイトカイン・シグナル伝達によりSTATが活性化し、核内に移行します。核内に移行したSTATは、様々な遺伝子の発現を調節します。

STATによる遺伝子発現の調節
関節リウマチにおけるIL-21

関節リウマチにおいて、IL-21はT細胞、B細胞、滑膜細胞などの細胞の調節に関わっています。IL-21は、JAK1、JAK3を介してシグナルを伝達し、T細胞は恒常性が維持された状態から、炎症を誘導する状態に移行します。